藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHP(リンクをお願いします)をご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2010年10月26日

  

えとせとら, 免疫

2010.10.26.

(前回からの続きです)

NK細胞の培養は他の免疫細胞と比較

すれば相当、難しいのですが、

では、T細胞や樹状細胞は簡単なのかというと、

それはあくまで、比較の問題です。

実際、がん治療に有効なT細胞の培養は

やはり相当、難しいものです。

そもそも、培養は難しいのです。

太平洋で自然に生まれ、育つ

クロマグロの完全養殖であっても非常に

難しく、やっとめどがついてはきましたが、

まだまだ歩留りがゼロより少し高くなった

という程度です。

 

数十億年、連綿と続いた生命活動において

個々の生命体は死と再生を繰り返してきました。

死んだ体は、分解され、「土に還る」このありふれた

自然界の営みであっても、人工的に再現するのは

難しか
ったのです。 火星移住用の宇宙船開発に

血道をあげるNASAのコンポスト技術開発は莫大な

資金を消耗し、失敗に終わりました。

 

人工閉鎖環境におかれた擬似宇宙船実験室において

有機物(要するに残飯や糞尿)をコンポスト、

つまり有機肥料にしようとした結果、腐敗物の

酸素分解によって酸欠に陥った、、、 この連載の

中で、書かせていただきましたが、こんな質問を

いただきました。

 

腐敗したからって、炭酸ガスと水に還るのであれば

それを植物が光合成によって再び有機物にし、

その際、光合成で酸素が放出されるはずだ、と。

なんで酸欠になるのか? 

こういうご質問です。

 

完熟コンポストであれば、そうなのですが、

腐敗した場合、炭素分がすべて二酸化炭素に

なるのではなく、メタンガスにも化けてしまいます。

その分、酸素は余るのですが、炭素が不足します。

窒素分がアンモニアになってしまったり、

硫黄分が硫化水素になる、

(これも酸素は余るのですが)

逆に酸化が進んで炭素分が有機酸として

大量の酸素を取り込んだまま

有機物として残ってしまうこともあります。 

光合成の原料にならない炭素や、

空気中に放出されない

酸素を抱えてしまうのです。

 

懲りないNASAの人々は考えました。

じゃ、いっそ、全部メタンにしてしまえ!

でもってメタンガスを原料に燃料電池で発電すれば

電気も得られ、しかも発電反応の際に、

メタンガスが炭酸ガスと水になるので

光合成で有機物に戻せばいいではないか、と。

 

アルコール醗酵させて、得られたアルコールを

原料に燃料電池を動かす研究も行われました。

 

結果的に、燃料電池の開発は進んだのですが、

有機物を完全に「ご所望」の物質に変換し、

完全な宇宙船内物質循環を

実現することはできませんでした。

自然を思い通りコントロールしようとする

NASAの思惑は、またしてもはずれたのです。

 

米国NIHが大規模に臨床試験を行ったLAK療法は

大量のリンパ球を取り出し、大量の高濃度インターロイキン2

を浴びせかけ、力づくで、NK細胞の活性を高めるものでした。

テーマは違っても、強引に物量で、「言うことを聞かせる」

やり方は、随所に顔を出します。

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