藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHP(リンクをお願いします)をご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2011年06月03日

  

えとせとら, 免疫

2011.6.2.
 
 
iPS細胞は、発がん遺伝子を組み込んだウイルスを
正常細胞に感染させ、発がん遺伝子を正常細胞に
組み込む方法でつくられました。
 
培養を続けると、がん細胞になるのは当たり前なので
ここへきて、次々と、うちはこういう方法で
iPS細胞をつくったので、培養を続けても
「今のところ」、がんにはならない、
という発表が相次いでいます。
 
ですが、人間の体内に戻して、1年、2年、
がん化しないとしても、5年、10年経ったら
どうなるのでしょう。
 
そんなことは検証できないですね。
 
iPS細胞は、作り方を変えたところで、
分化が進んだ細胞を、未分化な状態に
逆戻りさせること自体が、がん幹細胞の発生に
類似するプロセスです。
また、手早く組織形成するために
早く増殖するようにします。
これもまた、悪性度の高い、がん細胞と
共通の特徴です。
細胞増殖に関連する遺伝子が、
若干、強めに活動すると、がん化プロセスが
進むのですから、原理的に、iPSは、がん幹細胞に
類似するものであって、作り方の目先を変えたところで
本質は変わらないのではないでしょうか。
 
 
iPS細胞は、重度の細胞加工を伴うもので、
薬事法の定める「医薬品」とみなされます。
 
そのため、治験を実施し、製造承認を取得しないと
実用化することができません。
 
一方、前回、紹介した体幹細胞は、患者本人の細胞を
取り出し、あるものは、そのまま、またあるものは、
培養するとはいっても、単に増殖するだけで、体内に
戻すため、医療現場で実用されています。
 
再生医療なんだから、薬事法の下で実施すべきではないか
という議論もあるにしても、医薬品の院内処方は
認められていますので、法的に問題ありません。
 
iPS細胞由来の組織を院内処方すれば許認可が
いらないのか、というと、今のところ、iPS細胞由来の
組織を人体に用いるなどという、無茶苦茶なことを
本気で実行する医療機関は見当たらないので、
そういう議論は表面化しません。
 
実用されている体幹細胞療法として、
骨髄幹細胞や、脂肪幹細胞がよく使われていますが、
心臓幹細胞も心臓の組織再生に実用されています。
用いる臓器固有の幹細胞でなければいけないのか、というと、
そうとも限りません。 そもそも、正常組織が損なわれた時、
体幹細胞がかけつけ、再生組織の核になります。
そういう組織再生メカニズムとして、もともと、
自然に備わっているのです。
ごく自然に近いことをやっているのです。
 
 
再生の核になる幹細胞さえいれば、組織再生は
わざわざ、試験管の中でやらなくても、体内の損傷組織で
自然に進めた方が、生着もよく、遥かに現実的です。
実際、研究室の外には出ることができないiPS細胞と
異なり、体幹細胞は、どんどん治療実績を積み上げているのです。
 
 
また、体幹細胞は、病気と診断されたり、怪我をしたりすれば
直ちに取り出し、培養によって増殖させたとしても、何週間かで
体内の戻せます。  iPSのように、体外で組織形成すると
体に戻す頃には、何か月も経ってしまっています。
 

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