藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2012年01月12日

  

えとせとら

2011.1.12.
 
 
人類には、水生ほ乳類にはごくありふれた特徴がいくつあり,
それらは、陸生哺乳類には滅多にみられないものであることから、
(カバや象は水生ほ乳類の特徴をいくつかもちます)
人類とは、サルの一種が、ある時、水中(海辺)での生活をした
ことから独特の進化を始めたと考えられています。
少なくとも250万年間もの間、
直立二足歩行している以外に、
化石で確認できる骨格上の特徴として、
サルとの違いは何一つ確認できない、
つまり海辺での暮らしに適した、二本足で直立したということ以外、
骨格上の進化は何もない時期が続いた、、、、
 
人類水生起源説は、類人猿から人類へ進化するミッシングリングを埋める
唯一、科学的な説得力をもつ説ですが、物的証拠がないではないか、と
批判されてきました。 (他の説は、何も証拠がないのですが)
 
 
そこで、人類が誕生した当時の化石を求めて、調査が繰り返されます。
 
当然ながら、調査地域は、アフリカ大陸の大半が海没した時期に
島であったダナキリ山の麓、アファール地峡跡です。
地峡というのは、海峡の逆です。
アファール地峡は、アフリカ大陸がユーラシア大陸と陸つづきだった状態から
海によって隔てられる最後の時期、細長い陸橋として、
両大陸をつないでいました。
なお、アフリカのすべてが海没したのではありません。
ユーラシア大陸とつながる東アフリカは、
ほぼ、海没し、標高の高い山が島として
残ったと考えられています。
 
ダナキリ島は、今日のエチオピア北東部、
エリトリアとの国境に近いダナキリ山脈の麓で
地表で最も暑い場所ともいわれます。 
隣国エリトリアとは25年間戦争が続きました。
20世紀の後半、世界各地の紛争の背後には、大抵、ソ連を中心とする東側と
米国をリーダーとする西側がおり、どちらかと組む勢力同士が対立させられ、
戦わされるという、ある種の作られた緊張でしたが
エリトリアは、如何なる陣営からも全く支援も何もなく、
単独で戦い続けた稀有な国です。
殆ど裸同然の若い男女が、髪を剃り、
全員が戦士として訓練を受け、吹き矢で殺したエチオピア兵から武器を奪う
こうして、戦争を続けた筋金の入った人々であります。
一方のエチオピア側も、国境近くに居住するアファール族は
これまた、全員が戦士という感じで、実際、見た人々は
精悍そのものでした。
ありとあらゆる武器が「普及」しているアファール人居住地域は
政府軍の護衛なしに、外国人が勝手に入ってはいけない地域になっています。
 
また、水不足も深刻です。
エチオピアには、青ナイルの源流であるタナ湖があります。
実際に、タナ湖へ行ってみると、青どころか、茶色の水でしたが
大海のような巨大な湖でした。 なんでブルーナイルなのか不思議でしたが
ブルーナイルが発する数百メートル級の巨大な瀧へ行ってみて、
なるほど、凄まじい水飛沫が漂い、
空間全体がブルーに輝くのをみて、その名に納得しました。
 
ところが、この水はエジプトから石油を供給してもらう代わりに
何とエチオピア自身は、使うことができないのです。
 
それでも6500万の国民の6分の5が住む地域は、
アビシニア高原の豊富な雨の恩恵を受けられます。
問題は、砂漠地帯です。
川はあるのですが、雨季には洪水、乾期には水量がぐっと減ります。
 
で、井戸を掘って、水源を確保すべく、調べたことがあります。
ところが、東アフリカ全体の傾向として、異常に高濃度の塩分が
混じる水脈が多いのです。海水が地下に流れこんでいると考えられた
時期もあったそうですが、どうやら、過去に堆積した海水由来の塩分の
層が凄まじいボリュームになっていて、今も地下水脈の筋目によっては、
地下水を海水以上の塩分濃度にすることがあるそうです。 
その後の調査で、アフリカ大陸は、一度、海に沈んだ、のではなく
何度も、海中に没したり、また顔を出したりを繰り返し、
その都度、大量の塩分が堆積していった、ということです。
 
こうして、おサルさんの一部、それも体が小さく、牙をもたないメスが
捕食者の攻撃を逃れ、海藻や魚貝類が豊富な海辺での生活を始めた、、、、
と考えられているのです。
 
ちなみに、オスは体がメスより相当、大きく、犬歯が発達し、動物の骨を
振り回して肉食獣と戦うこともできたので、いきなり海辺にはいかなった、と
まあ、この辺は、誰かが見てきたわけではなく、そういう風に考えられないかしら、
と推測されています。  現代のヒヒが、動物の骨を振り回して、
ヒョウをボコボコにする映像は見たことがありますが、
そうした現代の観測事実を踏まえ、水生ほ乳類の特徴が極端なほど
女性に強く、男性には弱くあらわれるので、その理由を後から、
考えてみたら、そういう説になった、というものです。
 
そして、直接の証拠発見には至らなかったのですが、
人類史の研究史上、最も偉大な考古学上の発見へと
つながっていきます。
 
(続く)
 
 
 

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