藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2008年12月03日

  

えとせとら

2008.12.3.

オバマ次期大統領は、
 
: 医薬品産業は儲け過ぎている
: 毎年上昇する薬価を大幅に下げなければならない
: 医療費を3兆円位は圧縮する
 
: 低所得層でも医療を受けられるように、
  新しい医療保障制度をつくらなければならない
 
こういった声明を発表しましたが、実際には、
どうなるのでしょう。
ヒラリー氏、ルービン氏、ポールボルカー氏、と、
オバマ氏が起用する人々は、
保守本流のど真ん中の人たちです。
Change と Yes we can というコピーを使って
きましたが、蓋を開けてみたら、歴代政権の中でも
ダントツNo.1保守政権となるかもしれません。
 
米国では、医療産業がGDPの15%を占めます。
軍事産業は6%ですから、どれほど、医療が突出して
大きいかが分かります。 さて、AIG破綻により、FRBが、
AIG潜在株式の8割を保有する状態となりました。
このAIGの保険が支払われる大口の市場が医療です。
そして、オバマ政権の重鎮には、FRB議長出身者が
加わりました。(FRBは連邦準備銀行という名前で、
ドルを発行していますが、純然たる民間銀行であり、
当然、自らの利潤の為に行動します)
医療分野に大鉈を振るうのは時間の
問題かもしれません。
 
さて、米国政府は、日本政府に対し、農政・医療行政に
直結する分野に関して、「規制緩和」と称し、米国企業への
市場開放を要求してきました。 
 
それは今も変わらず続いております。
 
この二つの分野は、日本の戦後以来の政治体制の
根幹に関わる問題となります。
 
今年は、厚生労働省分割が大きなテーマとなっていましたが、
金融危機で、それどころではなくなりました。
 
医療市場に関して、具体的な規制緩和として実現したものに、
第三分野の保険市場の解放があります。 緩和というよりも、
国外保険企業に、がん保険に代表される医療保険の独占を
認め、アフラック、アリコが急成長を遂げました。
アリコは、運用資産100兆クラスの大手保険グループAIGの
一部門ですが、アフラック(アメリカン・ファミリー・ライフ・インシュアランス)
は、米国企業としては中小企業のようなものだったのが、日本で
成功し大きくなります。 実質、国内ベンチャー企業のようなものです。
米国勢が十分、成長してから、日本の大手生保や損保にも
がん保険単独商品の参入が認められました。
 
ANK療法を受けられる方の中にも、生命保険の生前給付特約と
並び、がん保険を使われる方がいらっしゃいます。 がん保険は、
比較的、多くの方にとって手が届く商品ですし、お一人の方が、
複数のがん保険に加入することも可能です。 日頃から、
がんについて、医療費について、お考えいただき、うまくご活用
いただければ、と考えております。
 
 
さて、オバマ氏のいう、「低所得層でも医療が受けられるように」
というのは、どういうことでしょうか。 米国では、文字通り、
所得が低いと医療を受けられないのです。 
いくつか、救済制度や、民間のサポートがあるにはありますが。
そもそも、米国の医療費は、日本の感覚からすれば、
異常に高いのです。 そこで、高額の医療保険に加入するのですが、
高額の医療保険は保険料も当然、高いので、低所得者層は
加入できません。 結果、病気になっても、高い医療費を
払えず、十分な医療を受けられない、ということになってしまうのです。
日本の自由診療と同じではありませんが、イメージとしては、
日本の自由診療より、もっと値段が高く、その代わり、
日本よりも医療保険のメニューが充実しています。
 
 
今日は、この辺までにしておきますが、
これから、時々、国民健康保険を含めた
各国保険制度と、今後のあるべき姿について、
書いていきます。

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