藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

TOP > 漢方の品質と供給量

2018年09月29日

  

免疫

漢方が世界レベルで見直されています。漢方には免疫抑制作用を発揮するものが多く、自己免疫の過剰な発動を抑え症状の進行や重篤化にブレーキをかけれるのではと期待されています。

 

自己免疫疾患が増えてきたというよりこれまで考えられてきた以上に多くの疾患が自己免疫の過剰な発動によるものであることが明らかになってきたという背景があります。

 

活躍が期待される漢方ですが大量生産に向かないという問題があります。

 

漢方は種類が膨大なだけではなく品質にも大きな開きがあります。高級品の中にはどの山系のどの斜面のどこの地層の割れ目から生えている薬草を春先のいつどのような天候の日に摂るとか細かい注意が払われ、摂る人も熟練の職人さんということもあります。

 

薬草の場合、土壌中のミネラル成分や土壌微生物はもちろん天候や気候などによってまるで品質が異なります。医薬品原料として植物を用いる場合、例えばタキソールという抗がん剤は西洋イチイという樹木から原料を摂っていましたが天然資源から継続採取することも植林することも現実的でないという結論に達し、工業的に生産することになりました。こういうケースは成分を特定できますので大変なようでも分析データを集めて原料調達手段の検討が可能です。

 

ところが漢方の場合はこれが有効成分だと思って精製すると効果がなくなります。 

 

朝鮮人参は北朝鮮の外貨獲得源でしたがすっかり取尽し、韓国産も需要に追い付かず連作障害が強くて一度栽培すると10年その畑は使えません。そこで中国で大量作付けし供給量をけた違いに増やしたのですが品質がガタ落ちしました。朝鮮人参を栽培すると土壌中のゲルマニウムが激減することはわかったのですが、ゲルマニウムは二酸化物としてキロ20万円もしていたので畑に捲くものではなく、ゲルマニウムを医薬品として評価するとやはり朝鮮人参とは異なるものでした。

 

同じ薬草を栽培しても別物になるのです。

>>全投稿記事一覧を見る