藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
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2018年09月02日

  

がん, 免疫

人気アニメ「はたらく細胞」の第7話がん細胞に続編があるとすればどういう展開になるのでしょう。

 

次はがん細胞が転移するのでしょうね。

 

がん細胞が飛び散り、免疫細胞たちも歯が立たず全体のシステムがとまっておしまい。 最終回あたりに救いようのないバッドエンド? そうはしないでしょう。

 

進行がんを放置するとどうなるのでしょうか。 重要な臓器などが破壊されて致命傷ということもありますが、悪液質、体液がドロドロになり循環が止まることで最後となります。 

 

引っ越して新たな病巣をつくるのはがん細胞の中でも「がん幹細胞」だけです。これを見分けて傷害できるのはやはりNKだけです。 ところが、がんは進行に伴って益々、強い免疫抑制をかけNKも眠りこけがんは暴れ放題となります。 

 

手術・放射線・抗がん剤を外の世界から呼んできても飛び散ったがん幹細胞を攻撃できないため、結局はがんの勢いを止めることはできません。 非常に強い免疫刺激をかけるしか可能性はないのですが、免疫チェックポイント阻害薬のようなT細胞を漠然と目覚めさせるものでは力不足です。 NK細胞を体外で活性化させて体内に戻すか、NK活性を増強するADCC抗体というタイプの分子標的薬を投与するかということになりますが物語として外部からの治療を招かないとするとどういうストーリーがあり得るのでしょうか。

 

がんが暴れて大腸の壁に穴があき、大量の細菌が飛び出して激甚な急性感染症となってしまった、こうなると感染症対応が専門かどうかは関係なく「総動員令」が発動されNKも目覚めます。 するとがん細胞は一掃され再発しない、こういうことは起こり得ます。 

 

妊婦さんががんになって出産したら免疫抑制が弱まり目覚めたNKにがん細胞が一掃されるというのもありですが、ストーリーとしては感染症という輪をかけて新たな危機的状況に万事休すと思われたら大逆転でハッピーエンド、これしかないのでは。

 

 

 

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