藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2018年02月01日

  

がん, 免疫

がん患者であれば誰しもが体を傷めることなく簡単な方法で助かる、それがいいに決まっています。

 

仕事で普及に努めているANK療法は簡単とは言えませんし、何よりも費用をどうするかという問題があります。 ただ一般的ながん治療のように体が傷んでいくものではないどころか、治療を重ねるほどに元気になっていき、抗がん剤の副作用も和らいでいくものです。

 

費用負担については保険収載を目指しています。とはいえ最近法律ができたおかけで承認申請プロセスを動かす手続きは見えてきましたが莫大な資金が必要で時間もかかり、更に承認制度の根本的な未解決問題として世界標準の分子標的薬でさえ日本の制度の中では一部の部位だけ保険適応になり使用制限も厳しく、また適応拡大がなかなか進まないため、ごく一部の患者さんしか世界標準の治療を保険診療で受けることができないという現実があります。

この中でどうするか考え抜かないといけません。

 

ともかく費用の問題をクリアできればANK療法というのは治療としては他の治療に真似できない再発転移の種になる「がん幹細胞」を傷害できるなど決定的に有利な点が多く、一過性の免疫副反応以外に副作用がないのも大きな特徴です。

 

 

もっと手軽に安く簡単にがんをやっつけられないのか、、、、

 

 

進行がんは手ごわく、そう一筋縄ではいきません。

 

結局、いろんなことをやらないと進行がんは手に負えません。ANK療法といっても実際には他の治療と組み合わせて実施されます。また、基本的に生きていく力を高めながら治療を組み込んでいかないと気力、体力、生きる望みもない状態で治療だけなんとかやってくれ、といわれても生命力が衰えていくのみの人にどんな治療をしても回復はむつかしくなっていきます。

 

何を食べればいいのかとよく聞かれるので肉は食べれるなら食べた方がこのましいようですとか、極端に栄養を断つとそれで亡くなられる方もいらっしゃるので栄養とってください、とかそこまでは申し上げることもありますが食事の話をはじめると長大なものとなりこれを知識として覚えてこれが正しいんだと信じて体の状態を無視して「励行」し過ぎると病気になってしまいます。

 

今、体が何を求めているかをわかることが大事なのですが、それがどこかずれているから病気にもなるわけで言うは易く行うは難くです。

方法では難しいといわれてもじゃあどうすればいいのか、とあくまで方法を聞かれた場合は、では、アンドロメダエチオピアコーヒーの中でまず「リム」というのを私も毎日のんでますが、これを飲まれては?  と答えるようにしています。

 

これをのめばがんが治るという意味ではありません。 野生の原種で、人間が植えたのではなく山の斜面にポツンと一本ずつ生えているのを手でとってきたものです。プランテーションのコーヒーとは全く違います。寝る前に薄めにのむと頭も整理されよく眠れますが、今、これを食べれば、とか体が求めるものをわかっていく基準ができていきます。その上で知識を活用しないとただ人の言うことを信じてひたすらやればいいという人には下手なことは言えないのです。

 

さて簡単にがんが治ると信じられてきた話がいくつもありますが、代表格の一つがキノコ。

 

いくつもいくつも現われては消えていきました。

 

キノコと言っていいのかという紅茶キノコというのもありました。

 

あれはまったくよくわからなかったですが

実際に何か効果があるのかないのか全然しりません。

 

 

どうやらシイタケが抗がん剤として保険適応になっていることは案外と知られていないようですね。

 

シイタケは学術名レチナムだからレンチナン。

 

これむちゃくちゃ熱が出ます。

 

ではANK並みの効果があるのかというと発熱と効果はそのまま比例するわけではありません。強い免疫刺激をかければ熱はでます。熱がまるででないようでは免疫刺激が弱いということは概ね言えますが、免疫刺激はさほどなくても熱だけでるものはいくらでもあります。

 

たとえばコロイダルヨードをのめば熱はでますが免疫刺激はありません。

 

レンチナンもシイタケの抽出物を筋肉注射しますので完全な異物ですからやたらと熱を呼びますが発熱の割には免疫刺激は弱く、単独で進行がんの治療に用いても全く歯がたちません。

 

あくまで他の抗がん剤などと併用し多少なりとも免疫低下にブレーキをという発想のものです。

 

 

シイタケを食材として食べたらどうなるか。腸内細菌に刺激を与えますから、多少の免疫刺激になるかもしれませんが、それでたちどころに進行がんが消えていく、とはいきません。

 

ろくに栄養がないように思えるのになんでシイタケ食べるのか。

まあ干せばビタミンDとか増えますが生シイタケにどれだけ栄養があるのかよくわかりませんが、私もよく食べますし何の意味もないものを古代から食べることはないように思われます。 やはり繊維質なり微妙に毒素的なものが適度な刺激になるようで少なくとも腸内細菌の餌になるのは事実のようです。

 

サルノコシカケも一時はすごいブームでした。仲間のキノコの菌糸体をタンクで培養した抽出物を抗がん剤、当時は制がん剤と呼んでいましたがクレスチンとして保険適応になり累積で1兆円(薬価ベース)も売れました。なかなかすごい売上で年間100億売れたらブロックバスターと呼ばれていた時代に、ポツンとこの薬だけ桁違いの800億(薬価ベース)も売れていたのですから別格の超大型医薬品でした。

 

効果はありました。

 

当初は諸症状改善という効果判定基準に基づき承認されたのですがクレスチンを投与すると進行がん患者さんの食欲が改善されることがあります。ところが健康なネズミにクレスチンを食べさせるとドカドカと餌を食べます。つまり単なる食欲増進剤だったのです。がんに効いているかどうかはわかりません。それでボロクソに避難されたのですが。 でも進行がん患者が抗がん剤の副作用で食欲をなくすとどんどん体力が落ちていきますからクレスチンの強い食欲増進作用で患者さんがご飯を食べるようになるのはとても大事な効果だと思いますよ、副作用もありませんし。

それでもがん細胞を攻撃する力はないためデタラメな薬として轟轟たる非難を浴び轟沈していきました。 医薬品として認可したのは日本だけでしたが米国の健康食品メーカーからはよく引き合いがきたため日本の製造元に米国では健食としてすごく評判になると言われているのですが輸出しませんか、とまじめに言ったら本気で怒られてしまいました。

 

アガリクスやメシマコブなども事業化に協力してほしいとよく頼まれましたが、まあ食品として美味しいとかなんか元気がでる、とか、そういうやわらかい売り方ならともかく、がんが治るとかそれは言い過ぎでしょう、と。

 

 

結局、筋肉注射でもしない限り、キノコには医療上の顕著なデータになるような効果は現われませんし、少し現われたところで進行がんとの闘いになるレベルの腫瘍免疫に対する刺激効果はありません。

 

ですが食品として適度に食べることで体調がよくなるならそれは大事なことです。日々の食材に彩を添え、体調がよくなるなら食べればいい、これでがんを治すんだと肩に力を入れるのはやめておいた方がいい、、、  というところでしょうか。

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