藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
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2017年04月17日

  

えとせとら

2017.4.17.

 

 

 

「月は自転しない」と

言ってしまった番組制作陣が

ネット上で、呆れられたようです。

 

もっとも、物体の運動は相対的なものですから

月に視点を置いて他の天体を観察するなら

月は自転しません。

 

月は自転しないということ自体が

間違いであるとは言えません。

 

とはいえ、この番組では、地球から観て

月が同じ面だけを向けるのは、なぜか、

という観点から、月の自転に触れているので

視点は地球にある、ということですから

月は自転していることになります。

 

つまり、間違えた、ということです。

 

 

この宇宙には絶対座標は定義されていませんので

自分は今、どこに視点を置いているのかを

定義した上で、相対的な位置の変化を語らなければ

いけないのですが、そもそも、今回の一件は

そういう厳密なことは関係なく

いくらなんでもレベルが低すぎた

理解力がなさ過ぎた、という印象を

与えたようです。

 

でも、そんなに違和感はないですけどね。

 

たまにTVをみると、どうしようもない

無茶苦茶なことを平気で言ってますよね。

 

TVでも新聞でもマスメディアというのは

情報を告知するパワーが強いのであって

では、何を伝えるのか、情報を収集する能力や

解析する能力に長けているようには

思えません。

 

商社時代は、とにかくメディアは

情報をもらいにきていました。

日本のマスメディアは、海外の情報に

関しては、一握りの通信社が配信する情報の

コピペが基本であり、商社をはじめ

大企業や、あるいは政府関係機関が

流す情報を、ほとんどそのまま流すのが

基本です。

プレスにリリースした情報は、報道されるか

どうかは、メディア判断ですが、相対(あいたい)で

話したことは(リークといいます)、

ほぼ、そのままニュースに

流れていました。

裏取りなんかされなかったですね。

 

なのでマスメディアの報道をみると

報道そのものを鵜呑みにするのではなく

誰が、どういう意図で、この情報を流させたのか

そこを読む、そういう習慣が身についています。

そう読めれば、マスメディアの報道には

価値があります。

 

今回は、月という地球の外の話だったわけですが

国外の情報に関しては、コピペどころか

極端な偏向です。

 

たとえば、シリアでサリンが使われた。

米国は、巡航ミサイルをうちこんだ。

日本の首相は、直ちに米国支持を表明。

 

大体、こういう話を、ほぼどこでも

報道していました。

 

AFPは、米国はこう言ってる。

シリアは、そんなものはでっちあげに過ぎない

そう言っている、と、両方の視点からの報道を

流していました。

 

普通はそうするものでしょう。

 

東京でサリンがまかれた時

いつもの行動をとっていたら

まともにやられていたのですが

その日は、路線を変えたため

一本、後ろに乗ったため

無人のホームを次々、通過したのですが

あ、これは、サリンをやったな、と

すぐに予想はつきました。

一般の報道をみていれば

風が弱い日に東京の地下で

サリン攻撃があることくらいは

十分、予測できました。

実は、サリン攻撃は絶対にある

ことはわかっていました。

(今回は、書きませんが、

一般報道に、ふつうの新聞ですが

明確なメッセージがあったのです)

ところが、TV番組は

人々が苦しんでいます、、、

といは言うものの、事件の

真相はしばらく何も言いませんでした。

 

自分の国の首都で目の前で人が

倒れていても、そして、それが

明確に予告されていたサリン攻撃と

想定されるものであっても

すぐに不用意な決めつけはしない

そういうものでしょう。

もちろん、報道統制というのが

あるわけですが。

 

シリアでサリンが使われたかどうか

そんなことは、日本人で自分で

直接、調べた人は、ほぼいないでしょう。

 

勝手に他国が流す情報を鵜呑みにしては

いけませんし、この手の話は、対立する双方が

全く矛盾する主張をやり合うのが相場。

せめて、両論併記が原則です。

 

その点、日本のマスメディアは、ごく普通に

英語を読める人が見たら仰天するほど

非常に偏ったニュースだけを日本語にして

報道します。

 

シリア内戦 などと言葉を挿げ替えますが

シリアは侵略された、それが世界の常識です。

 

いや、内戦ですよ、というなら、じゃあ

内戦に対して、勝手に他国が巡航ミサイルを

撃ち込んで攻撃するなんてやってはいけませんよね。

 

内戦でなくてもいけないのですが、まず内戦なら

他国は干渉すべきではありません。

 

シリア内戦という立場に立っているのであれば

当然、内戦に干渉するトンデモない横暴という

視点をもつのが当たり前です。

 

スペイン内戦の際、ドイツは国家の軍ではなく

ボランティア団体なんですよ、という口実で

コンドル軍団をスペインへ派遣、ボランティア団体

なんだから、問題ないだろう、と。

ドイツ軍ならまずいけど、と。

これがゲルニカという町に

無差別爆撃をやってしまい

轟轟たる非難を浴びたわけですが

シリア内戦というなら、

そこに巡航ミサイルを撃ち込むのは

ボランティア団体「コンドル軍団」以上に

外交上は問題のある行為、ということになります。

(もちろん、一般市民を標的にするのと

軍事基地を狙う重みの差はありますが)

 

日ごろから、情報の精査、正確な解析や裏づけを

取らず、基本的にはコピペで、一方的な視点に

立った報道を繰り返しているのですから

「月は自転しない」 という類のことを

普段から平気で言い続けているのです。

 

たまたま、ことが天体の運動の話で

ばれやすい、話題だったというだけで

象徴的な事件が発生した、ということです。

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