藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHP(リンクをお願いします)をご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2009年02月27日

  

免疫

2009.2.27.
 
 
日米両国のLAK療法には、
両国の典型的な「考え方の違い」が
如実にあらわれています。
 
オリジナル米国版は、
徹底的にがんの治癒を目指し、
一方で、とことん副作用が激しく、
コストも凄まじく高いものでした。
 
これに対し、日本版LAK療法は、
「安い」とは思われないかもしれませんが、
米国版LAK療法を、今、日本で実施すれば、
一日当りの治療費用が、
最低、200-300万円はするでしょう。
もっと高いかもしれません。
それに比べれば、随分、安くなっています。
米国版一日分の費用で、1クール位を
賄えるでしょう。
 
副作用については、日本版LAK療法は、
ほぼ副作用 ゼロ。
 
高熱といった、強い免疫反応がでるのは、
数ある免疫細胞療法の中でも、
米国版LAK療法とANK療法だけです。
 
もっとも米国版LAK療法は、大量の
IL-2(インターロイキン2)を点滴で連続投与
しますので、高熱が出るのは当たり前です。
ANK療法の場合は、点滴で体内に戻す際に、
培養細胞の他は、生理食塩水+若干の
アルブミンだけで、IL-2とか、他のサイトカインは
一切、添加していません。 培養細胞が、
自ら分泌するサイトカインだけで高熱が
出るのは、ANK療法で用いる細胞の活性
が、それだけ高いことの証明です。
 
全国各地で行われている「NK細胞を
用いる免疫細胞療法」は、基本的に、
日本版LAK療法ですが、NK細胞の
活性が低く、数も少ないために、
発熱は殆どみられません。
 
あくまで、治療効果を求め、副作用や
コストを厭わない米国版LAK療法と、
副作用、コストは抑えたものの、
「効果も抑えてしまった」日本版LAK療法。
 
医薬品の用量を決める際、
効果が出ることを基準に、
副作用は当然とする欧米、
「効果が出なくてもいい」から、
副作用を抑えられることを基準にする日本。
(なんのための薬??)
 
 
もっとも、LAK療法に関しては、日本版は
ロジックに破綻をきたしています。
 
 
米国法は、「NK細胞は、増殖させると活性が
落ちてしまう」 そこで、増殖倍率を3-5倍に
抑えた、その分、増殖させる母数を増やす、つまり、
大量のNK細胞を体内から採取することで、
増殖するNK細胞の絶対数を確保しています。
 
理屈は通しています。
 
24時間連続で、動脈血を採取し続け、
分離されたリンパ球に、高濃度IL-2を連続投与し、
3-4日連続培養を継続します。
 
全身の血液を何回も何回も採る計算になりますが、
リンパ球は全身に1兆個くらい存在すると考えられています。
血液中のリンパ球を採っても採っても、次々に血液へ
補充されます。
 
ところが、日本版LAK療法は、20-30ml 血液を
全血採血するだけです。 なけなしの涙だけリンパ球を
掠め取る訳です。 そこへ低濃度IL-2を加えて、
2週間程度、放置するだけです。 NK細胞は10倍程度
増殖しますが、活性は、ガタガタに下がります。
(一緒にいるT細胞は1000倍くらい増えるので、NK細胞を
 1000倍増やしました、と標榜するところもいますね)
米国法では、増殖で下がった活性を取り戻すために、
大量のIL-2追いダシをかけるわけですが、日本版LAK療法では
活性低下に対し、全く、配慮もしてません。
 
 
ANK療法の説明でも、「健常人なら1000倍以上に
NK細胞を増殖させることができます」と言ってますが、
これは、技術の説明であって、治療法としては、
培養にかける細胞数 x 増殖倍率 で考えなければ
なりません。
 
重要なのは、 
 
活性を十分あげること
NK細胞の絶対数の確保
 
ANK療法では、リンパ球の分離採取により、
大量のリンパ球を確保します。
やむなく全血採血の場合、
ハーフクールでも、200mlとか、
かなりの量の血液を採取します。
 
ところが、日本版LAK療法では、
たった20-30mlの採血で、
増殖倍率も低い、つまり、
培養を開始する際の母数も少なければ、
増殖倍率も低いわけです。
挙句、活性も下がる。
これでは効果は期待できません。
増殖倍率が米国法より2倍アップになっても、
培養にかける細胞数は、何桁も少ないのです。
 
 
免疫細胞療法やってます。
IL-2を使ってます。
NK細胞、増えてる、と思います、、、
活性? なんですかそれ??
そんなの測れるんですか?
副作用はありません、
熱も出ませんよ、、、、
 
 
米国は極端に走り過ぎる傾向がありますが、
日本は、こういう中途半端なものが流行ってしまう
いい加減なところがあります。

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